NADWの初期発達史:太平洋流入仮説の提唱から検証まで
【研究分野】層位・古生物学
【研究キーワード】
硫黄同位体比 / 炭酸塩 / バライト / 深海掘削 / 始新世 / 硫酸イオン / 炭酸カルシウム / 重晶石 / 深層水循環 / 温室地球 / 古海洋 / IODP / 地球化学 / 環境変動 / 地質学 / 深層水 / NADW / 北大西洋深層水 / 北極海
【研究成果の概要】
世界各地の8つの始新世の深海掘削コアを用いて遠洋性バライト及び炭酸塩付随硫酸(CAS)を抽出し,その硫黄同位体比(d34S)を測定した.遠洋性バライトは極めてまれで,当時のNADWをトレースする素材にはならなかった.50Maのd34S急上昇イベントはバライトとCASのどちらにも検出されなかった.海水のd34Sは51-41Maの期間に漸進的に上昇した.バライトとCASの両方を検出した試料における両者の比較からCASが過去の海水のd34Sプロキシとして機能することが解った.世界海水のd34Sは51-47Maには均質だが,45-40Maは南北傾斜を見せる.北極海アウトフロー水が影響した可能性がある.
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】2014-06-27 - 2018-03-31
【配分額】40,950千円 (直接経費: 31,500千円、間接経費: 9,450千円)