ABA3元ブロック共重合体の結晶化挙動と最終高次構造に関する研究
【研究分野】高分子構造物性(含繊維)
【研究キーワード】
ABA 3元ブロック共重合体 / AB 2元ブロック共重合体 / ミクロ相分離構造 / 結晶化 / 構造形成 / 最終高次構造 / X線小角散乱 / シンクロトロン放射 / ABA3元ブロック共重合体 / AB2元ブロック共重合体 / 高次構造形成 / 高次構造 / 分子量 / 組成 / 結晶化方法 / 構造制御
【研究成果の概要】
当該研究期間における研究成果の概要は、(1)AB 2元ブロック共重合体の分子特性・結晶化条件が結晶化挙動と最終高次構造に与える影響の検討、(2)ABA 3元ブロック共重合体の合成・精製・分子キャラクタリゼーション、および、(3)ABA 3元ブロック共重合体の結晶化挙動と最終高次構造の評価に大別できる。
(1)様々な分子量と組成を有するε-カプロラクトン-ブタジエン2元ブロック共重合体(PCL-b-PB)を合成し、PCL鎖の結晶化により形成する最終高次構造と分子量・組成・結晶化条件との相関を調べた。これらの因子の調節によりまったく異なる高次構造が得られ、結晶化により形成する高次構造制御の可能性を示した。
(2)PCL-b-PB-b-PCL 3元ブロック共重合体は、PCL-b-PB 2元ブロック共重合体とはまったく異なる方法で合成しなければならない。両末端官能性開始剤としてテトラメチレンジリチウムを用いて、リビングアニオン重合法により目的のブロック共重合体を合成した。
(3)合成したPCL-b-PB-b-PCLの結晶化挙動と最終高次構造を詳細に調べた結果、前もって存在するミクロ相分離構造のみならずミクロ相分離構造中の分子のコンフォメーション(タイ分子やループ分子)も結晶化挙動に影響を与えることが分かった。すなわち、3元ブロック共重合体の結晶化挙動は2元ブロック共重合体に比べて複雑である。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
谷本 智史 | 北陸先端科学技術大学院大学 | 材料科学研究科 | 助手 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2000 - 2001
【配分額】3,600千円 (直接経費: 3,600千円)