時間分解光電子分光法のスリットレス化
【研究キーワード】
時間分解光電子分光 / レーザー高調波 / 第二高調波発生 / 超高速現象 / 光電子分光法 / 円二色性 / 光電子分光 / レーザー
【研究成果の概要】
本研究は韓国科学院(IBS)相関電子系センター(CCES)と東京大学物性研究所(ISSP)の共同で進めているプロジェクトであり、レーザーと光電子分析技術を用いた分光手法の開拓と利用研究を推進することが目的である。2020年にソウル大学にISSP-CCES共同ラボが開設された。このラボに恒温のクリーンルームが2021年に導入され、ここにISSPから時間分解光電子分光装置を移設した。2021年度は共同ラボで寒剤の液体ヘリウムを使用するための液化装置が導入され(2021年12月)、低温で測定を行う環境がととのった。また、スリットレス分析器が新たに導入され、この分析器をとりつける対称チャンバーの納入、クライオスタットの納入、そしてスリットレス電子分析器を駆動するための電源部の納入が完了した。これと並行してISSPで開発した2台のフェムト秒域ファイバーレーザー光源を導入し、固体表面の非線形誘電応答をみるための第二高調波顕微鏡の開発と改良およびこれを用いた物性研究を進めた。特にワイル半金属MoTe2の極性転移の際の表層の特異な振る舞いを明らかにした。CCESにあるTHz時間分解測定と時間分解光電子分光法を用いることで、トポロジカル絶縁体の種々の表面状態の連動を高いエネルギー分解能で見ることに成功した。
【研究代表者】
【研究種目】国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(A))
【研究期間】2020 - 2022
【配分額】13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)