測度論的リーマン構造と対応する熱核の漸近挙動
【研究分野】大域解析学
【研究キーワード】
熱核 / リーマン計量 / 測地線 / 確率論 / 解析学 / フラクタル / 自己相似集合 / Dirichlet形式 / ランダムウォーク
【研究成果の概要】
木上は、Sierpinski gasket上のstandard Dirichlet formに関するKusuokaの結果をもとに、Sierpinski gasket上のMeasurable Riemannian stturcutreについて研究を行った。その過程で、Kusuokaによるgradient operatorとKigamiによるhamonic Sierpinski gasket上のgradient operatorが本質的に同じものであること、Kusuoka measureがユークリッドの距離に関してvolume doublingであることを示した。
また、harmonic Sierpinski gasket上のshortest path metricがmeasurable Riemannian structureから決まる測地線距離で有ることを示した。さらにこれらの結果を組み合わせて、Kusuoka measureに対応する熱核がLi-Yau型のGaussian estimateを満たすことを証明した。
日野は、(無限分岐的なものも含む)自己相似集合上の自己相似的なDirichlet formのエネルギー測度について研究した。
エネルギー測度が自己相似測度に対して特異的になるための条件を示し、いくつかの興味ある場合に適用した。
【研究代表者】