カーボンナノチューブのナノ表面・ナノ空間における水の構造と物性
【研究分野】ナノ材料・ナノバイオサイエンス
【研究キーワード】
カーボンナノチューブ / 水 / 相図 / ナノ空間 / ナノチューブ / 光物性 / 相転移
【研究成果の概要】
構造が制御されたナノ空間として1本の単層カーボンナノチューブ(SWNT)を用い,SWNTと水分子のナノスケールにおける相互作用を解明することを目的として研究を行った。分光実験および理論計算から,SWNTの外表面には2分子層の厚さの水の吸着層が形成されることを明らかにした。この吸着水は,2層で水素結合が閉じるため「疎水的」に振る舞うこと,ラマン分光における動径呼吸モードの周波数を増加させることが分かった。SWNT内部のナノ空間に内包された水に対しては,温度と水蒸気圧により液相・固相を制御することができた。また,内包過程において,SWNT内部で凝縮相と空の空間に相分離することを明らかにした。
【研究代表者】