第一原理計算と実験・計測のデータ同化による物質構造探査手法の開発と実証
【研究分野】数理物理・物性基礎
【研究キーワード】
物質構造探索 / データ同化 / 第一原理計算 / 結晶構造解析 / 物質構造探査
【研究成果の概要】
第一原理計算とデータ科学的手法を組み合わせることにより、実測データを活かして物質の結晶構造解析を可能にするデータ同化構造探索手法の開発を行った。X線粉末回折実験データと原子位置から計算される粉末回折データとの差異によってペナルティー関数を定義し、このペナルティ関数を原子位置で決まるポテンシャルエネルギー関数に加えてコスト関数とする。このコスト関数の大局的な最安定点を探査することにより、局所的な構造や物性の予測を得意とする第一原理計算と、秩序を反映した波数空間でのデータ取得を得意とする実験の、両方の利点を活かした構造探査を実現した
【研究の社会的意義】
物質の化学組成から結晶構造を予測することは、物質科学における重要かつ極めて困難な課題である。本研究では、実験データだけでは結晶構造決定ができない場合、その不十分な実験データを利用して結晶構造シミュレーションを大幅に加速し結晶構造探索を可能にする、データ同化手法を開発した。これにより、従来捨てられていたような実験データを活かして、新物質の結晶構造を解析することが可能となり、新結晶・新物質の探索を加速することができる。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
藤堂 眞治 | 東京大学 | 大学院理学系研究科(理学部) | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2017-04-01 - 2020-03-31
【配分額】19,240千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 4,440千円)