形態統語構造の音韻的外在化:普遍性と差異
【研究分野】英語学
【研究キーワード】
外在化 / インターフェイス / 音韻論 / 統語論 / パラメター / 類型論 / ミニマリスト・プログラム / 生成文法 / 音韻 / 統語 / 形態 / 語順 / ミニマリスト / インタフェイス / 形態論 / 線形化 / 言語学 / 英語学 / インターフェース / パラメタ- / 普遍性
【研究成果の概要】
言語の形態統語構造(語や句、節の内部構造)が音声にどのように反映されるか、その仕組みを、ノーム・チョムスキーらによる生成文法の枠組みで研究した。生成文法の現在の方策であるミニマリスト・プログラムでは、統語計算部門(文法)において、2つの語や要素の結合によって集合が作られ、それにさらに1つの語や要素が結合して、節や文ができるとされる。その集合の構造が、強勢や発音の区切りなどによって音声に表現(外在化)されるということを明らかにした。
【研究の社会的意義】
20世紀の生成文法では、統語部門(文法)の中に、世界の言語に共通する普遍文法と、語順などの各言語で異なる現象を扱うスイッチのようなパラメーターを仮定していた。しかし、本研究では、近年のミニマリスト・プログラムに基づき、言語の差はすべて各言語の音韻の特徴から生じるという仮説を提出し、語順や複合語の生産性などは、語の中の強勢の位置が元になって決まるということを論じた。例えば、日本語は語頭に強めがあるため、目的語-動詞の語順になるが、英語は語末から3つめまでに強勢があるため動詞-目的語の語順になる。
【研究代表者】