多様体の幾何学
【研究分野】代数学・幾何学
【研究キーワード】
多様体 / 葉層構造 / 特異点 / Cー環 / 詳作用 / 週期軌道 / 微分方程式 / 指数 / ポアソン構造 / C^☆-環 / 群作用 / 夛様体 / C^〓ー環 / Gー構造 / 周期軌道 / 偏微分方程式
【研究成果の概要】
本研究は多様体の大域的性質を幾何学および解析学の立場から、各分担者が相互に協力して解明することであった。したがってその内容は比較的多岐にわたり、三つの項目に分けて研究を行って来た。昭和62ー63年度を通して得られた主要な成果は次の通りである。
1.葉層構造と特異点の研究:
(1).正則葉層構造に対し、葉層特異コホモロジー理論を展開した。これは特性類によるホメノミー亜群の性質の解明の基礎になる。
(2).特異点をもつ葉層構造に対して、ホロノミー写像の導入とホロノミー亜群の構成を行った。局所単純とは限らない葉層構造に適用できることがこの構成の特色であり、特異点をもつ葉層のCー環の構成、その指数理論の発展への寄与が見込まれる。
(3).1階常および偏微分方程式の特異解の概念を、Wジャンドル特異点によって定式化し、その開析理論を展開した。
2.力学系と群作用の研究:
(1).組織群の方法により、一部のヘノン写像の周期軌道を分類することが出来た。
(2).局所的に、単連結な等質空間の構造をもつ多様体が商多様体となるための十分条件を見出した。
3.偏微分方程式の解法の研究:
(1).関数のヘッシアンとなるラドン測度の対称行列の特異点における修正可能性をしらべ、ハミルトン・ヤマビ方程式の解の特異点集合の修正可能性を示すことが出来た。
(2).無限次元ボソンーフェルミオン・フォック空間におけるケーラー・ディラック作用等の指数の伝路積分表示を得た。
【研究代表者】