調和解析的方法によるディジタル・フィルタと非線形画像処理の研究及びその応用
【研究キーワード】
フレームレット / 応用調和解析 / 非線形画像処理 / ディジタルフィルタ / かざぐるまフレームレット / 錯視 / 調和解析 / 窓関数 / 非線形的画像処理 / 画像の鮮鋭化 / フィルタリング / 画像処理 / 2Dフィルタ / ウェーブレット / 多重解像度解析 / 視覚情報処理 / 錯視アート / ディジタル・フィルタ
【研究成果の概要】
本年度(及び新型コロナウイルス感染症に関わる繰り越し延長期間)は,単純かざぐるまフレームレットとかざぐるまフレームレット(新井・新井,2009,2011)という調和解析的な方法を用いて申請者らが構築した視知覚の数理モデリングの全部あるいは一部を用いたディジタル・フィルタの設計と特性,そして非線形的な画像処理,特に画像鮮鋭化,多変数フーリエ解析に関連する窓関数の離散化とその応用についての研究を行った.特に離散的な窓関数については,多変数調和解析で重要なテーマの一つである多重フーリエ級数の総和法にヒントを得て,次のような研究を行った。多重フーリエ級数の総和法の中で重要なものにボッホナー・リース総和法(Bochner-Riesz means)と呼ばれる総和法の一つがある.本研究では,このボッホナー・リース総和法に使われる窓関数を参考にしてパラメータの付いた離散的な窓関数(これを便宜上ここではボッホナー・リース窓と呼ぶ)を構成し,ボッホナー・リース窓をスペクトログラムに実装し,具体的には音声データをはじめとするデータで計算機実験をおこない,ボッホナー・リース窓のパラメータを操作してその性能を調べた.この計算機実験ののち,さらに2次元への拡張,及び具体的な2次元デジタルフィルタ設計に応用する検討を始めた.このほかに,新たな方向として,人工知能に関する新たな着想と,それをこれまで行ってきた2次元ディジタル・フィルタの設計や非線形画像処理の研究に応用する端緒を見出すことができ,計画を一部変更し,その準備的な研究も行った.これらの方向の更なる研究は2022年度に行う予定である.
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2019-04-01 - 2023-03-31
【配分額】10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)