国際的地域間の時間差が資産価格形成に与える影響
【研究分野】経済学、経営学およびその関連分野
【研究キーワード】
資産価格 / 貨幣理論 / 時差 / 高頻度の金融データ / 金融取引 / 国際金融市場 / 高頻度データ / 波及効果 / グローバル化
【研究成果の概要】
本研究の目的は、1日の各時間帯で取引がどのように行われ、それがどのような経済効果(ときには市場の混乱)をもたらすのかに関する新しい理論的フレームワークを構築すると同時に、実際の資産価格が時間帯ごとにいかに形成されているかに関する実証分析を行い、その政策的含意を考察することにある。その目的の実現のため、本研究では、伝統的な貨幣理論を基礎とした理論的なフレームワークの構築と、その理論分析の結果を踏まえて行う高頻度の金融データを使った実証分析を行った。理論分析では、貨幣理論を大幅に修正・拡張し、経済主体ごとに取引を行う時間帯が異なる場合に、金融取引がどのようにして形成され、それが資源配分にいかなる影響をもたらすのかを分析した。また、実証研究では、以上の理論分析の結果を踏まえつつ、高頻度の金融データを使って、時間ごとの資産価格形成メカニズムを分析した。今日、経済活動のグローバル化に伴って、国際金融市場では、金融商品が日中だけでなく夜間も含めて1日24時間ほぼ常に取引できることが多くなっている。そうしたなか、本研究において、1日の各時間帯で取引がどのように行われ、それがどのような経済効果をもたらすのかを分析したことは大きな意義があるといえる。
【研究代表者】
【研究種目】挑戦的研究(萌芽)
【研究期間】2017-06-30 - 2023-03-31
【配分額】5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)