現代フランスにおける死者の記憶:文学作品とモニュメントの分析を通じて
【研究分野】ヨーロッパ文学
【研究キーワード】
モニュメント / 記憶 / 死者 / 文学 / 展示施設 / レジスタンス / 戦争 / 映画 / バタイユ / 歴史 / ヴェルダン / モン・ヴァレリアン / ジャンヌ・ダルク / 虚構 / アンヴァリッド / 共和国広場 / テロ / C神父 / 戦後
【研究成果の概要】
ヴェルダンの追悼施設やリヨンのレジスタンス強制収容歴史センターといったモニュメントないし追悼施設においては、死者は聖別され、さらに、明確な輪郭を持った存在として扱われることが多い。そこには、そうした記憶装置を設置した国家や共同体といった「設置者」の意志が色濃く反映している。それに対して、文学においては、G・バタイユの『C神父』に見られるように、死者の記憶を固定化するというよりは、むしろその輪郭を曖昧なままに維持するという傾向・手法が見られる。そこで意図されているのは、死者たちの政治利用とは反対に、むしろその不可能化であると結論される。
【研究代表者】
【研究種目】挑戦的萌芽研究
【研究期間】2015-04-01 - 2018-03-31
【配分額】1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)