危機対応の総合地域史的考察: 岩手県釜石地域を事例として
【研究分野】日本史
【研究キーワード】
岩手県釜石市 / 地域の危機 / 危機の多層構造 / 災害 / 産業構造転換 / 人口減少 / 総合地域調査 / 危機対応 / 地域の危機対応 / 突発的な危機 / 段階的な危機 / 慢性的な危機 / 津波被害 / 艦砲射撃 / 総合地域史 / 東日本大震災 / 釜石市 / オーラル・ヒストリー / 釜石 / 震災 / 社会的記憶 / 震災の記憶 / 津波被災 / 地域社会 / 釜石地域
【研究成果の概要】
本研究は、近現代日本の地域社会における「危機対応」の位相が、どのような変遷をたどったのかという問題を、オーラル・ヒストリーを軸とする学際的なアプローチによって考察することを目的としている。具体的には、岩手県釜石地域を中心的なフィールドとし、政治学、経済学、社会学、人類学といった人文社会科学諸分野の研究者と連携しながら調査・研究を進めた。その結果、地域社会は突発的な危機(自然災害など)、段階的な危機(産業構造転換など)、慢性的な危機(人口収縮など)といった多層的な危機に直面しており、こうした危機の構造が、地域における危機対応を複雑にし、的確な対処を困難にしていることが明らかになった。
【研究の社会的意義】
本研究は、岩手県釜石市を中心とする三陸地域を事例とした、地域の危機対応に関する総合地域調査の成果である。その学術的な意義としては、①釜石地域を対象とする1950年代以来の総合地域調査の継承(地域パネル調査としての意義)、②地域における多層的な危機の構造の歴史的解明(総合地域史としての意義)の二つの点が指摘できる。一方、社会的な意義としても、①現代日本の地域社会における危機対応のあり方への示唆(全国的な意義)、②釜石地域における危機認識の涵養と継承への寄与(地域的な意義)という二つの点があると考えている。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
橘川 武郎 | 東京理科大学 | イノベーション研究科 技術経営専攻(MOT) | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2017-04-01 - 2020-03-31
【配分額】16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)