位置敏感光電子増倍管を利用した陽電子消滅2光子2次元角相関装置の開発
【研究分野】広領域
【研究キーワード】
陽電子消滅 / 2光子2次元角相関装置 / γ線検出器 / 位置敏感検出器 / シンチレーション検出器 / BGO / 位置敏感光電子増倍管 / BGOシンチレータ / 2光子角相関 / γ線入射位置検出器 / シンチレーション・カウンター / 陽電子消減2光子角相関 / GSO / シンチレ-ション・カウンタ-
【研究成果の概要】
オルジナリティの高い陽電子消滅2光子2次元角相関(2D-ACAR)装置の開発をめざして研究を行い、初期の計画通り、新しい方式の高分解能γ線位置敏感検出器を用いた2D-ACAR装置を開発に成功した。
本装置を実際に使用した陽電子消滅2次元角相関測定も開始した。現在、検出器を試料から5mの位置に設置してあるが、試料サイズが2mmのときの運動量分解能は、1.1×10^<-3>mcである。
本装置の特色は以下の通りである。
(1)浜松ホトニクスで開発した位置敏感光電子増倍管を用いた、独自の新しい方式による2D-ACAR装置である。シンチレータは、2.2mm×2.2mm×15mmの柱状BGO結晶を束ねたものを用いている。
(2)γ入射位置敏感検出方式、位置演算のためのデータ処理方式、および装置スキャンのための駆動方式のすべてが、簡明である。
(a)γ線入射位置検出は、光電子増倍管のマルチワイヤアノードにつながれた抵抗鎖からの8個の出力を、CAMACのADCで分析し、その出力データをパソコンに取り込んで演算によって判定するだけの簡単なものである。
(b)検出器の駆動機構においては、検出器を常に試料の方に向けておくために不可欠とされていた長大なアームを省き、検出器テーブルの並進及び回転を独立のモーターでコンピュータ制御でそれを達成するようにしている。このため、装置の設置位置を目的に応じた変更することが可能である。
(3)試料室には、電磁石により2Tまでの磁場をかけることが可能である。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
内田 博 | 浜松ホトニクス | 中央研究所 | 専任部員 |
斎藤 晴雄 (斉藤 晴雄) | 東京大学 | 教養学部 | 助手 | (Kakenデータベース) |
長嶋 泰之 | 東京大学 | 教養学部 | 助手 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】試験研究(B)
【研究期間】1993 - 1995
【配分額】17,600千円 (直接経費: 17,600千円)