新方式のγ線入射位置敏感線検出器を用いた陽電子消滅2光子2次元角相関装置の開発
【研究分野】広領域
【研究キーワード】
陽電子消滅 / 2光子2次元角相関 / γ線検出器 / 位置敏感検出器 / メタルパッケージ光電子増倍管 / BGOシンチレータ / α線検出器 / 2光子2次元角相関装置 / γ線入射位置検出器 / メタルパッケージ位置敏感光電子増倍管 / BGOシンチレーター / γ線入射位置検出システム / メタルパッケージ小型光電子増倍管 / 柱状シンチレータ / BGO
【研究成果の概要】
陽電子消滅2光子2次元角相関測定装置に適した新しいタイプのγ線入射位置敏感検出器を開発した。これは、細い柱状のBGOシンチレータの束とメタルパッケージ位置敏感光電子増倍管の束との間にライトガイドをはさむという方式の検出器で、不感領域がなく、面積も大きくすることができた。また、検出効率が高く、なおかつ高い位置分解能が得られた。
大型の検出器を作製する前に、まず、4個の位置敏感光電子増倍管を用いてテスト検出器を製作し、性能を調べた。その結果、位置敏感光電子増倍管の有効領域とその境界領域上のシンチレータ柱の分離は非常に良いことがわかった。不感領域の部分については、シンチレータ柱の分離があまり良くなかったが、シンチレータを1本おきに置けば、検出効率は減るものの、分離が非常に良いことがわかった。ライトガイドについては、色々な種類のものをテストした結果、屈折率は高い程、厚さは薄い程、高位置分解能が得られることがわかった。
そこで、この結果を踏まえて、36個の位置敏感光電子増倍管と2526本のBGOシンチレータを用いて面積160mm×160mmの大型の検出器を製作した。入射方向に18mm厚のBGOを使用することで、これまでになく高い単位面積当りの検出効率が実現することができた。また全体で約3mmの位置分解能(511keVのγ線に対して)、10ns以下の時間分解能が得られた。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
村松 新一 | 浜松ホトニクス(株) | 電子管第1事業部 | 主任部員 |
斎藤 晴雄 | 東京大学 | 大学院・総合文化研究科 | 助手 | (Kakenデータベース) |
長嶋 泰之 | 東京大学 | 大学院・総合文化研究科 | 助手 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】1996 - 1998
【配分額】16,200千円 (直接経費: 16,200千円)