21世紀の大学における教養英語教育の可能性の研究
【研究分野】英語・英米文学
【研究キーワード】
21世紀 / 英語教育 / 教養教育 / 外国語教育 / TOEIC / TOEFL / 東京大学 / CALL / 大学と教養 / グローバリゼーション / カリキュラム改革
【研究成果の概要】
これまでの研究から得ることのできた成果は、以下の4つのポイントによって構成されている。すなわち(1)基礎的調査-東京大学の新入生が身につけている英語の学力をTOEICのスコアによって測定し、3年分のデータを蓄積した。また、高等学校で使用されている英語教科書のいくつかについて、新課程と旧課程の内容を比較し、その結果を体系的に整理した。(2)ファカルティ・ディヴェロップメント--過去4年間に東京大学教養学部の英語科目で使用されたテキスト、さらにその具体的な内容や傾向などを項目として含むデータベースを作成した。そうした作業は、英語部会における平成18年度のカリキュラム改革にも生かされている。(3)ライティング教育の展望--本研究のもっとも重要な帰結は、大学における教養英語教育の可能性を「ライティング」に見出したことである。そうした認識にもとづき、東京大学教養学部英語部会では、平成17年にアカデミック・ライティングの教科書First Movesを刊行した。また、同じ平成17年、東京大学教養学部に設置されたクリティカル・ライティング・プログラム(CWP)にも、本研究によってもたらされた知見が有効に応用されている。(4)他の関連研究プロジェクトとの連携--平成14年度から15年度にかけて行われた文部科学省の委嘱研究「21世紀に相応しい大学英語像の創出と実現へ向けた学際的考察」には、本研究の分担者も参加し、全国の大学における英語教育の実態や教員の意識について調査した。以上の4点は、最終的な研究成果報告書の章立てに対応している。
【研究代表者】