AI時代の会計・監査実務における人間の役割と会計教育の再構築
【研究キーワード】
AI / 監査 / 会計教育 / 会計 / 人間 / 会計監査 / IT / 教育モデル
【研究成果の概要】
①2018年11月,AIと会計の関係についてインタビューを行うためにIT先進国といわれる中国を訪れ,上海市に拠点を置く4大監査法人,すなわち「PWC 中国」「Deloitte 中国」「KPMG 上海事務所」「EY上海」を2日間にわたって訪問し,「AIの利用状況」「そのメリット・デメリット」「監査法人一般のAIの利用状況」「今後の利用方法」「AI とシステム監査」「AI時代の会計教育」について質疑応答を行った。さらに共同研究者が同様のインタビューを台湾で行った。2019年度はこのインタビューを活字化する作業を行ってきた。その際,インタビューが中国語,英語,日本語の3か国語で行われたため、まず文字起こしに時間を取られた。さらに問題になったのが翻訳業者のAI知識の欠落であり、訳出された原稿には意味不明な部分が多々含まれていた。幸い3か国語を理解し、AIの知識を有する大学院生に依頼して原稿の点検と修正を行うことができたため,現在それを基にディスカッション・ペーパーを作成するための最終作業を行っている。
②1月25日、わが国のAIと会計の状況について知見を得るため,日本公認会計士協会のAI部門の担当者と元担当者にそれぞれ「AI時代の会計・監査実務における人間の役割~基本的な視座と求められる資質・適応力~」「ある独立開業公認会計士の業務に関係するAI」のテーマで講演を依頼した。この講演と質疑応答を通じて、会計分野におけるAIのレベルが人口知能というよりもITのレベルであり,人間が判断すべき領域が多く残されていることが分かった。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
徳賀 芳弘 | 京都大学 | 経営管理研究部 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2018-04-01 - 2021-03-31
【配分額】15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)