不確実性下の企業経営とパフォーマンス
【研究分野】経済政策
【研究キーワード】
不確実性 / 貿易投資 / 企業 / ミクロデータ / 不確実性と企業 / コロナショック / 国際生産ネットワーク / 企業行動 / 経済政策 / 通商政策 / 多国籍企業 / 事業計画 / 投資雇用 / 直接投資 / 輸出 / 予測 / 企業による期待形成 / 投資
【研究成果の概要】
「企業の事業計画と予測に関する調査」2回(2017年と2020年)を実施し、日本経済・世界経済・経済政策などを巡る先行き不確実性、企業による将来予測(売上・GDP成長率)の主観的確率分布を独自に調査した。調査結果と新型コロナウイルスの感染拡大が企業の主観的不確実性に与えた影響に関する論文は、COVID-19を対象とするJapanese Economic Review特集号に収録されて2021年8月上旬に出版される予定である。さらに、これまでの4年間、不確実性・貿易投資と企業に関する研究成果は、合計論文11本、うち学術誌掲載2本と書籍に収録1本がある。
【研究の社会的意義】
近年、世界経済と日本経済の先行き不確実性が高まっている。経済の基調判断および見通しが不確実性に言及することは多いが、不確実性の計測は難しい。本研究では、企業が直面する不確実性を計測できないかという問題意識のもと、独自の企業調査を実施した。ショックが企業の将来見通しについてどのように影響を与えるか分析した結果、ショックに直面すると、企業の売上見通しが下方修正される前に、見通しの分散が上昇することが分かった。企業が悲観に振れる前に不確実性を認識するという結果は、本企業サーベイから得られた新しい知見であり、経済の現状および先行き見通しを担当する政策担当者にも有益なものと思われる。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
千賀 達朗 | 慶應義塾大学 | 経済学部 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2017-04-01 - 2021-03-31
【配分額】14,690千円 (直接経費: 11,300千円、間接経費: 3,390千円)