衛星・GIS・品質データによる圃場管理から生乳生産の評価と最適な農地利用の導出
【研究分野】経営・経済農学
【研究キーワード】
GIS / リモートセンシング / 計量経済学 / 土地利用 / 草地学 / 空間統計 / GPS / 酪農業 / 空間計量経済学 / 計量経済分析 / 草地 / 政策評価
【研究成果の概要】
本研究の目的は、酪農家から飼料の生産・調製を受託する混合飼料生産組織(TMRセンター)に着目し、GIS・リモートセンシングデータと生乳生産段階での品質データを結合することで、飼料用農地の利用や酪農家経営を評価し、効率的な農地利用や作業工程、酪農経営を検討することである。圃場単位の解析と気象や農業センサスを用いた分析から、生物物理・社会科学条件が異なる地域の作付け行動や草地への投資行動(草地更新)の違いを明らかにした。さらに、GISを用い収穫作業をシミュレーションし、現在の作業体系の評価と省力的な作業順を明らかにした。最終的に、より効率的な農地利用・作業配分をシミュレーションした。
【研究の社会的意義】
JAやTMRセンターの協力のもとで、衛星画像解析、収穫作業と貯蔵場所のGPSでの追跡、植生調査やバンカーの飼料成分のデータ等を結合し、社会経済データと統合した。これまで、社会科学では積極的に用いられてこなかった農地利用等の衛星データや農作業工程などの空間データ、飼料成分といった品質データを、農林業センサスや経営データに統合し、経済分析を行ったという学際的な発展が、本研究の最も大きな学術的意義である。また、酪農家数が減少する中で、地域の酪農業の経営効率化、ひいては生乳生産の安定化に貢献することを目的とし、効率的な作業工程等のシミュレーション結果を現地農家やTMRセンター、JA組織と共有した。
【研究代表者】
【研究種目】若手研究(B)
【研究期間】2017-04-01 - 2020-03-31
【配分額】3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)