血液1滴で診断可能なポリフェノールによるアルツハイマー病予防治療マーカーの探索
【研究分野】食生活学
【研究キーワード】
アルツハイマー病 / バイオマーカー / ロスマリン酸 / ポリフェノール / 脳機能 / 脳神経疾患 / 痴呆
【研究成果の概要】
ロスマリン酸(RA)は、in vitroおよびin vivo試験においてアルツハイマー病の主病態であるアミロイドβに対する高い凝集抑制能を有する。本研究では、アルツハイマー病(AD)モデルマウスにRAを摂食させ、認知行動および脳内表現型を確認すると共に、血中のAD発症遅延反応性マーカーを探索することを目的とした。
ADモデルマウスにロスマリン酸(RA)を摂食させると普通食群と比較し認知機能低下が抑制された。血漿中の成分を網羅的に解析したところ、普通食群とRA食群の化合物の中に逆相関を示すものが存在し、これらの化合物がAD発症遅延反応性マーカー候補となることが考えられた。
【研究の社会的意義】
アルツハイマー病(AD)は、症状が現れる約20年前から脳内Aβ蓄積などの脳内変化が始まっていること、また認知症の病態が進行してしまうと、治療が困難であることから、発症前や初期段階での診断、および予防・治療が重要かつ効果的である。本研究では侵襲性の低い血漿中から、ロスマリン酸摂食によるAD予防効果に伴い変動する、AD発症遅延反応性マーカー候補を見出した。
【研究代表者】
【研究種目】挑戦的萌芽研究
【研究期間】2016-04-01 - 2018-03-31
【配分額】3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)