オンライン相互評価における評価方法の設計と開発
【研究分野】教育工学
【研究キーワード】
オンライン授業 / KJ法 / 基礎的研究 / eラーニング / 相互評価 / アクティブラーニング / オンライン教育 / MOOC / JMOOC / 相互コメント / eラーニング指向性 / 信頼性 / 妥当性 / 教育工学 / オンライン相互評価
【研究成果の概要】
本研究の目的は,学習者同士によるオンライン相互評価の教育効果を高めるための評価方法を設計・開発することである.昨年度に引き続き,設計・開発の精度を高めるための基礎的研究を行い,その成果を発表することに注力した.主な成果は以下のとおりである.
(1)データ科学を学ぶ学習者に必要なデータ科学マインドの要因とその構造を検討することを目的に,データ科学の専門家に対してインタビュー調査を行った.KJ法を用いてデータを分類・整理した結果,データ科学マインドは目的意識思考,客観的・論理的思考,理論的背景の重要性の理解,専門分野での活用,向上心の5つの要因から構成されることが示された.すなわち,学習者がデータ科学を学ぶ際には,知識やスキルに加えて,これらの5つのマインドを身につける必要性が示唆された.カテゴリ間の構造を示すカテゴリ関連図からは,「理論的背景の重要性の理解」が「目的意識思考」と「客観的・論理的思考」に影響を及ぼし,「目的意識思考」と「客観的・論理的思考」は「専門分野での活用」に影響を及ぼし,「向上心」は「目的意識思考」,「客観的・論理的思考」,「理論的背景の重要性の理解」,「専門分野での活用」のすべてに影響を及ぼす可能性が示された.なお,本成果は大学教育学会の課題研究集会にて発表した.
(2)大学生を対象として,オタク度とオタク力度の違いが学習態度とリーダーシップ力に及ぼす影響を検討した.その結果,オタク度の高低に関わらず,オタク力度が高い場合は主体的な授業態度や現在の学業に関する勉強の得意さ,リーダーシップ力は高くなりやすいことが示唆された.またオタク度が低い場合には,オタク力度が高いほうが高校までの勉強が得意になりやすく,オタク力度が低い場合には,オタク度が高いほうが高校までの勉強が得意になりやすいことが示唆された.なお,本成果は日本教育工学会の秋季全国大会にて発表した.
【研究代表者】
【研究種目】若手研究(B)
【研究期間】2016-04-01 - 2023-03-31
【配分額】2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)