4つの脳波を用いたbio-feedbackメンタルトレーニング装置の開発
【研究分野】体育学
【研究キーワード】
メンタルトレーニング / 脳波 / バイオフィードバック / α波 / SPN / CNV / Fmθ / バイオフィードバックトレーニング
【研究成果の概要】
本研究では、リラックスの指標としてα波を、集中力の指標としてFmθ波を、また、イメージの指標としてCNVを用い、さらにやる気の指標としてSPNを利用したバイオフィードバックシステムを構築することを目的とした。そのため、具体的目標としては、(1)「4つの脳波の測定および解析プログラム」の制作、(2)測定・分析プログラム配布用のサーバーの構築、(3)本システムを用いたメンタルトレーニング効果の検証の3点とした。
システムとしては、生体アンプ、脳波解析システム、Biofeedback呈示システム、映像刺激呈示システムなどを構築し、脳波を用いたバイオフィードバックトレーニングシステムを構築した。また、それらのプログラムの配布用サーバーをMacOS X serverを用いて構築した。さらに、それぞれの効果について検証したところ、α波を用いたバイオフィードバックトレーニングでは、トレーニング後にα波の量が増加することが確認された。特に、左半球の前頭部でのα波の量が増加しており、トレーニングの効果が前頭部に見られた。CNVを指標としたイメージトレーニングの効果を評価した実験では、イメージしたときのCNVの振幅が有意に高くなることが示されており、イメージの指標としてのCNVの有効性が示された。さらに、SPNを指標とした「やる気」の評価システムでは、被験者のやる気が高まった時の方が、SPNの値が高まることが示され、SPNを指標としたやる気評価システムが効果的であることが示された。集中力の指標であるFmθ波についてはその効果が少なく、トレーニング後のFmθ波の量には有意な変化は見られなかった。今後、トレーニング内容や測定時の課題やトレーニング期間などの修正を加えることによって、より効果的なバイオフィードバックトレーニングシステムの構築が可能になるものと思われる。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
尾碕 哲郎 | 株式会社ディケイエッチ | 研究開発部 | 開発員 |
平工 志穂 | 東京大学 | 大学院・総合文化研究科 | 助手 | (Kakenデータベース) |
須田 和裕 | 東京工業大学 | 大学院・社会理工学研究科 | 助教授 | (Kakenデータベース) |
尾崎 哲郎 | 株式会社ディケイエッチ | 研究開発部 | 開発員 |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2001 - 2003
【配分額】9,000千円 (直接経費: 9,000千円)