運動による抗動脈硬化作用:全身への波及メカニズムの解明とその応用
【研究分野】身体教育学
【研究キーワード】
動脈硬化 / 血管内皮機能 / 運動 / シェストレス / 流量依存性血管拡張 / 血流 / 局所温冷刺激 / 皮膚血流 / 身体システム学 / 生理応答解析 / 身体運動
【研究成果の概要】
下肢運動を行うと,下肢のみならず上肢の血管にまで抗動脈硬化作用が及ぶことは知られているが,その詳細な機序は不明である。そこで,下肢自転車運動時の上腕動脈(BA)のシェアストレス(SS)の調節機序の解明を目的に研究を行った。運動中に肘から先の皮膚表面へ冷却,あるいは温熱の刺激を行った際のSS様相を検討したところ,BAのSS調節には,有毛部の皮膚血流調節が強く関与していることがわかった。その結果に基づく実践的検討として,運動中に肘から先全体に温熱刺激すると,BAの血管内皮機能(FMD: Flow-Mediated Dilationによる評価)には付加的な効果が惹起されることが明らかになった。
【研究代表者】