科学史叙述の新モデル構築に向けて─20世紀フランス思想における科学史研究の再検討
【研究キーワード】
科学史叙述 / 精神医学 / 医学・生物学 / 数学・統計学 / ミシェル・フーコー / デジタル・アーカイヴ / 精神医学史 / 精神分析 / 人間学 / 医学史 / 数学 / 真理 / 狂気 / パレーシア / 病理学 / 身体 / まなざし / 言語 / 考古学 / 系譜学 / 主体性 / 真理手続き / セクシュアリティ / 強迫神経症 / 経験的=超越的二重体 / 臨床医学 / 科学史(科学史叙述) / 技術史 / 連続/不連続 / エピステーメー
【研究成果の概要】
本研究は、20世紀の科学史研究に多大な影響を与えた、ガストン・バシュラールからジョルジュ・カンギレムを経てミシェル・フーコーに至るフランスの科学思想史の系譜を精査するとともに、この系譜に連なる一連の科学史的業績をいわば叩き台にして、18-19世紀から現代に至る科学的知の歴史的な展開及び曲折を記述するにふさわしい新たな科学史叙述の可能性を探る試みである。「精神医学研究班」「生物学・医学研究班」「数学・統計学研究班」の三つのサブ・グループから成り、それぞれのサブ・グループが同時並行的に研究を進めつつ、研究会の場を通じて相互の成果を共有し、撚り合わせてゆくスタイルをとる。前年度(2020年度)に、本研究単独での成果ではないものの、他の共同研究(京都大学人文科学研究所(人文研)における共同研究「フーコー研究──人文科学の再批判と新展開」、及び、科学研究費基盤C「ミシェル・フーコー「コレージュ・ド・フランス講義」総体の理論的・思想史的研究」(代表者:佐藤嘉幸、課題番号:18K00095))と連携して編集した二冊の報告書の形で、本研究の最終成果を刊行したのち、2021年度は、残る最後の課題、すなわち、本研究の海外連携組織であるフランスの科学史・科学哲学研究ユニットCAPHES(Centre d’archives en philosophie, histoire et edition des sciences:諸科学の哲学・歴史・編集にかかわる文書センター)との関係強化に取り組む予定だったが、コロナ禍の諸事情により、先方からの招聘、本研究メンバーの出張のいずれも実現できなかった。それゆえ、本研究の再延長を申請した。
【研究代表者】