所得に色はついているのか?ー老後に備えた資産形成を阻害する心理面の障壁ー
【研究キーワード】
資産形成 / 高次リスク選好 / あいまい性 / 認知コスト / 経済実験 / フレーミング効果 / 高次選好 / 曖昧性回避 / 損失回避 / 労働
【研究成果の概要】
本研究の目的は、老後の資産形成を阻害する心理的障壁について経済実験を通じて明らかにすることである。本研究が想定する老後の資産形成のモデル化として予備的貯蓄のモデルがある。予備的貯蓄に高次のリスク選好が関係していることが理論的に明らかにされている。そこで、認知的不可というトリートメントが高次のリスク選好に関してどのような影響を与えるかについて経済実験による検証を実施した。ただ、昨年度もコロナウイルスの影響で予定していた実験室実験は難しい状況にあり、それを代替する形でオンライン実験の可能性も含めて検討してきた。しかし、認知的不可を加えるというトリートメントが実験室実験では簡単にできるが、オンライン実験では様々な問題により実施が困難であるということで、最終的には実験室実験での実施となった。昨年度はコロナウイルスの状況が落ち着きを見せている状況に合わせて何回かの経済実験を行った。これに関しては、今年度も引き続いて経済実験を実施する予定である。最近のファイナンス分野では、不確実性が確率で表現できないあいまい性の分析が一般的になっている。そこで本研究では、疑いのある状況を意図的に作り出して、その疑いがあいまい性選好に与える影響の実験も実施した。この実験に関しても、オンラインでの実施が難しいという結論になり、実験室実験で何度か実施した。これに関しても、今年度に引き続き実施していく予定である。最後に、他人の存在が選択に与える影響についてのオンライン実験も実施した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
大倉 真人 | 同志社女子大学 | 現代社会学部 | 教授 | (Kakenデータベース) |
川村 哲也 | 帝塚山大学 | 経済経営学部 | 講師 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】挑戦的研究(萌芽)
【研究期間】2020-07-30 - 2023-03-31
【配分額】6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)