インターネットを活用した環境教育カリキュラムの開発と評価
【研究分野】科学教育
【研究キーワード】
環境教育 / インターネット / カリキュラム開発 / カリキュラム評価
【研究成果の概要】
平成15年度に実施した所沢市立中学校での自然環境問題をテーマとした中学校-大学が連携した総合的な学習の時間の授業プログラムの実践結果を活動記録等を基に分析を行った。当初想定していた環境教育に関する調べ学習の支援という方針の改変と同時に、生徒が接する道具(Wiki (Webブラウザで簡単に情報の追加/編集が行えるシステムの総称、共同作業や情報共有に適している)による共有ノートや壁新聞)の改変や導入が、中学校側と大学側との授業デザインの統合過程と強く関係していることが明らかになった。各学校や学級で既に蓄積されてきた道具や媒体のあり方を含めて検討し、既存の道具等と組み合わせで利用することで、異なる組織間の協調的な授業デザインが促進される可能性が示唆されるとともに環境教育に関するモデル的なカリキュラムの開発につながった。
上記分析結果および各種調査での知見を統合し、インターネットを活用した環境教育カリキュラムの開発を行った。また、当該カリキュラムを実施する上で必要となるWWWをベースとした環境教育システムの構築を行った。本システムの機能としてAjax (Asynchronous Java Script+XML : Java ScriptをつかってWebブラウザとサーバ間XMLをやり取りするパラダイム。サーバとブラウザのシームレスな連携が実現可能となる)を用い世界地図上に児童・生徒が撮影した画像とコメントを貼付けることができる「成長する図鑑」機能を実装した。成長する図鑑とは児童・生徒が自ら調査収集した情報を追加しながら内容を充実(成長)させることができる画像システムであることから命名したものである。そして評価のため本システムを所沢市の7校の小中学校の教員に試用していただき、良好との評価を受けた。
【研究代表者】