科学館データベースの構成とネットワーク化に関する一研究
【研究分野】科学教育
【研究キーワード】
科学館 / データベース / インターネット / WWW / HTML / 生涯学習
【研究成果の概要】
本研究は、科学館相互をネットワークする分散型マルチメディアデータベースの構成を、その教育利用環境も含めて検討することを柱に、実践を通した開発や改善を試みることを目的とした。研究を実施した3年間は、Webサイト数が爆発的に増加した時期と重なった。そのため、科学館等のサイトを検索する教育実践活動なども各地で試みられる一方、情報モラルなどさまざまな問題点も明らかになってきた。報告書では、このような時代背景の下に実施した本研究の成果を6章に分けて述べている。
1次情報の公開では、インターネット上の生涯学習コースについて、研究協力者が運営するサイトによる実践過程を追跡した結果、情報の更新頻度や利用者の相互交流が重要な役割を担っていることが明らかとなった。さらに学校との連携では、総合学習等で利用する2次情報の提供が有効であることから、研究協力者が構築するキーワード検索が可能なサイトと、これを利用する形で実施された授業の状況から、深化した知的欲求を満たす詳細な個別情報を直接、探索できることの重要性が示された。また、科学館がサイトを構築する場合には、情報公開条例など考慮すべき問題が多いこと、専門分野の補完などの目的で相互接続への期待は大きいことなどが示された。さらに、科学館の展示観覧者の状態を心拍呼吸性変動を利用して生理心理的に分析する方法についても述べた。その他、これからのネットワークの変化や、ネットワーク上でのリアルタイム測定データの提供方法についても検討した。
【研究代表者】