モバイルコミュニケーションが消費者購買意思決定に与える影響に関する実証研究
【研究キーワード】
消費者購買意思決定 / コミュニケーション / モバイルコミュニケーション / 購買意思決定 / モバイルマーケティング
【研究成果の概要】
本研究の目的は、近年における情報技術の発展と消費者行動の変化に注目し、小売企業がモバイル端末上で消費者に直接的に行うコミュニケーション活動が、彼らの購買意思決定にいかなる影響を与えるかについて、特に消費者の認知構造および行動特性といった視点から理論的、かつ実証的に検討を加えることであった。小売企業のモバイルコミュニケーションによる消費者行動の変化という現象について、特に消費者の視点から接近することにより、理論的には、コミュニケーション、消費者行動、および小売マネジメント研究の架橋を試み、そこでの主たるキー概念、および概念間関係の精緻化を試みる。実務的には、特に小売企業を中心とするマーケティング意思決定者のコミュニケーション戦略策定に具体的な行動指針を提供することが目指されている。以上の研究目的を達成するために、研究期間である三カ年を通じて、①研究枠組構築と仮説導出、および②抽出された仮説の検証による研究枠組妥当性の確認という、大きく二つのステップに分けた研究計画が立てられた。それぞれのステップにおいては、異なる複数の研究手法を用いたアプローチが立案された。
二年目となる本年度は、初年度同様、新型コロナウイルス感染症拡大の影響から小売店舗における観察調査やインタビュー調査は自粛することとなったものの、主に①に関わる二つの研究活動を行った。第一に、デジタル機器上のコミュニケーションにまつわる消費者行動に関する研究蓄積を網羅的に整理し、研究枠組の構築および拡大につとめた。同時に、研究枠組洗練のために一般消費者を対象とするオンライン質問票調査を複数回実施し、経験データを収集、分析した。こうした研究活動の結果、新たなデジタル機器上のコミュニケーションが消費者の購買意思決定にどのような影響を与えるかについての知見を得た。発見事項についてまとめ、学術雑誌に投稿し発表した。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2020-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)