離散型シミュレーションのモデル化に関する研究
【研究分野】社会システム工学
【研究キーワード】
離散型シミュレーション / モデル / モデル化 / シミュレーション言語 / FMSシミュレーション / 離散型シミュレ-ション / シミュレ-ション言語
【研究成果の概要】
1)平成3年度に引き続き、モデル化に当たって役立つと考えられるガイドラインをまとめたG.Polyaの古典的名著"How to Solve It"(邦訳:「数学問題をいかに解くか」)の離散型シミュレーション版とでも言うべき"How to Model It"(仮題)を完成させる作業を進めてきた。また、"How to Model It"に提示するガイドラインの効用をFMSシミュレーションの事例を取り上げ、具体例で実証してきた。
2)離散型シミュレーションと知識工学とは、プログラミング・レベルでは密接な関係がある。実際、オブジェクト指向言語の元祖であるSIMULAは元来シミュレーション言語として開発されたものであるなど、両者のソフトウェアはオブジェクト指向と密接に関係している、既に、ZieglerやFutoによって、離散型シミュレーションと人工知能との関連、とりわけ、シミュレーションのモデル化とAIとの関連が研究されているが、これらの研究と我々の経験的アプローチに基づく研究との関係を明らかにする研究をすすめている。
4)離散型シミュレーションを用いたシステム設計プロジェクトの進め方について整理した。ことにモデルの正当性の検証、妥当性の検証の進め方および利用可能な技法について検討した。
5)昨年度に引続きモデルの等価性について検討している。かんばん方式と呼ばれる生産管理方式と有限バッファ待ち行列との等価性を具体例として、モデルの等価性について検討している。
6)FMSシミュレーションに対するアニメーションを具体例として、離散型シミュレーションのモデル化におけるアニメーションの活用方法を検討してきた。
【研究代表者】