オントロジーに基づく源氏絵データベースを共有・活用した源氏絵の総合研究
【研究分野】美術史
【研究キーワード】
源氏絵 / 美術史 / 源氏物語 / データベース / オントロジー / 画像認識 / 深層学習 / 仮想現実
【研究成果の概要】
本研究では、18人の研究者が源氏絵データベースを利用し、15箇所の美術館・博物館および個人宅にて103作品の調査をおこない、2回のシンポジウム(「室町時代源氏絵研究の最前線」「桃山・江戸時代源氏絵研究の最前線―図様の継承と創造」)を含む8回の研究会で研究成果を発表した。AIとVRの研究成果は『人工知能学会論文誌』と『システム/制御/情報』に発表し、ディスプレイ版VR3点セット(灯明で見る「源氏物語図屏風」日本語Version、English Version、VRで見る『源氏物語』の世界)は関係諸機関および研究メンバーに配布することができた。
【研究の社会的意義】
本研究の学術的意義は、18人の研究者がともに調査・研究を進め、その成果を研究会と一般公開型のシンポジウムで共有したことである。研究成果の報告書は刊行を予定している。AI研究は、源氏絵研究における未解決問題にAIが貢献したことが高く評価され、2021年度論文賞を受賞した。VRは、美術館における鑑賞教育と大学における古典文学教育に使用できるよう解説を入れて制作していたが、COVID-19禍のなかで開発した非接触型のセンサー版「VR源氏物語図屏風」の臨場感が高く評価され、貸出依頼を受けた。源氏絵画像以外の研究成果を公開するため、源氏文化ポータルを新たに構築している。
【研究代表者】