本総合調査研究の統一テーマは古くからメコン・デルタ地帯(現在ベトナム領)に住みついているカンボジア系小数民族・クメール・クロム(人口90万人)の文化、社会にわたる総合研究であった。クメール・クロムはインド文化圏の最端に住む民族であり、その地域を領土とするベトナム族は中国文化の影響を強く受けた、いわば中国文化圏南端の民族である。したがって両文化圏のはざまにあるクメール・クロムの研究は両文化圏の比較研究でもあった。本研究は日本人研究者6人、ベトナム研究者4人、カンボジア出身研究者1人の3か国11人による規模で実施された。クメール・クロム研究がこれほど大がかりに、しかも3か国研究者の合同で実施されたのは世界でも初めてと考える。
調査の対象となったのは最も純粋なクメール・クロム村であるチャビン省ニーチョン村で、第1年度はここで全員が集中調査を行ない、ついで第二年度ではそれぞれの分野で関係の強い他省のクメール・クロム村に分散して研究、比較を進めた。
研究たちの研究分野は上座仏教、政治運動、方言、農村機構、社会組織、文化形態、農耕方法などである。
今次研究成果は日本語、英語、ベトナム語の3研究書として数年中に刊行する予定である。
【研究分担者】 |
天川 直子 | 淑徳大学 | アジア経済研究所 | 研究員 |
中西 裕二 | 福岡大学 | 人文学部 | 教授 | (Kakenデータベース) |
三上 直光 | 慶応義塾大学 | 言語文化研究所 | 助教授 | (Kakenデータベース) |
萩原 修子 | 熊本学園大学 | 商学部 | 専任講師 | (Kakenデータベース) |
MIYATA Takashi | Kansai University, Faculty of Engineering, Associate Professor | (Kakenデータベース) |
BANDO Kiyoshi | Kansai University, Faculty of Engineering, Professor | (Kakenデータベース) |
URAGAMI Tadashi | Kansai University, faculty of Engineering, Professor | (Kakenデータベース) |
SAKURAI Atsushi | Kansai University, Faculty of Engineering, Lecturer | (Kakenデータベース) |
高田 洋子 | 敬愛大学 | 国際学部 | 助教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】1999 - 2000
【配分額】16,100千円 (直接経費: 16,100千円)