言語,構築手法,レポジトリの統合を目指すコンポーネントフレームワーク
【研究分野】ソフトウエア
【研究キーワード】
コンポーネント / プログラミング言語 / データベース / ソフトウエア構築技術 / プログラム環境 / ソフトウエア工学 / 計算機システム / ソフトウエア学
【研究成果の概要】
本研究の目的は,プログラミング言語,ソフトウエア方法論,プログラミングシステムや実行環境技術,およびデータベースシステムの各分野の最先端の成果を統合し,次世代高信頼高機能インターネットソフトウエアの効率よい開発を可能にするコンポーネントフレームワークを構築することである.この目的の下,以下の項目に関する研究を行った.
1.コンポーネントの合成および再利用のための型理論
コンポーネント仕様の重要な側面であるアクセス制御を実行時ではなく,コンパイル時に行うことを可能にする静的型システムの理論を構築,大規模プログラム解析のための効率的アルゴリズムの実現法等の研究等を行い,最適レジスタ割当に動的プログラミングを用いる手法や,Weighted Pushdown Model Checkingを解析エンジンとして用いる手法などの成果を得た.
2.コンポーネント指向ソフトウエア方法論
コンポーネントを構成するクラス制約を記述しシステムが制約を満たすことを検証するための枠組みの基礎研究を行った.また,コラボレーション概念を用いて,オブジェクト指向ソフトウェアの構築や進化発展を科学的に行う方法論,オブジェクト指向論理体系の高階論理証明系HOLによる実装などを行った.
3.コンポーネント環境技術
XMLマークアップによる,バイナリレベルのコンポーネント記述および応用システムのプロトタイプを構築して備評価を行った.さらに,XMLマークアップによる,ソースレベルおよびバイナリレベルのコンポーネント記述および応用システムに対するそれまでの成果をさらに応用し,本方式の有効性を検証した.
4.コンポーネントレポジトリ
ソフトウェアコンポーネントのソースコードは,様々なプログラミング言語で記述された構造化文書の一種とみなせる.これらの形式の異なる構造化文書に対して,統一的に構造検索を行えるシステムの開発を行った.またXML形式のデータに関して,共通部分と差分の形で記述するための枠組みと,そのようなデータを効率よく関係データベースに格納して検索する手法を開発した.
【研究代表者】