大学のレピュテーション・マネジメントの推進のためのIRの活用のあり方に関する研究
【研究キーワード】
レピュテーションマネジメント / IR / 大学ランキング / レピュテーション・マネジメント / 大学 / ランキング / レピュテーション / インスティテューショナルリサーチ / ステークホルダー / RM
【研究成果の概要】
大学は、近年の厳しい経営環境に対応するために、ステークホルダーの支持を高めるための取組である「レピュテーション・マネジメント」(reputation management)の取組を進める必要がある。各種の「大学ランキング」は、大学のみならず、社会の関心も高く、レピュテーション・マネジメントのツールとして重要であるが、大学における大学ランキングに対する取組の状況は明らかでない。
このため、令和元年度に国立大学を対象として行ったレピュテーション・マネジメントの取組に関するアンケート調査の結果中、大学ランキングに関する項目の分析を、引き続き行った。
この結果、半数以上の大学が大学ランキングに対応するための取組を実施している状況にあるが、設置形態別に見ると,国立大学が最も高く、公立大学が最も低く、また、規模の大きいほど多くの大学が取組を行っていた。また、ステークホルダーに情報提供をしたことのある「大学ランキング」は、個別指標ごとのランキングやわが国独自のランキングが多く、提供の理由は、順位が高いこと、大学の個性・特色を説明できること、であった。また、大学ランキングの取組の課題としては、順位の算出方法が不明確、取組に必要な知見の不足、取組のコスト、が多かった。さらに、大学の関心は必ずしもレピュテーション・マネジメントまで及んでいない状況が示唆された。この分析結果は、国際学会において報告するとともに、国内学会誌に投稿・掲載された。
【研究代表者】