近代ロシア文学の成立に見る記号としてのヨーロッパの「風景」
【研究分野】ヨーロッパ文学(英文学を除く)
【研究キーワード】
ロシア / ヨーロッパ / 18世紀 / 自然風景 / 翻訳 / カラムジン / センチメンタリズム / ロマン主義 / 18世紀 / ロシア文学 / ジュコフスキー / 絵画
【研究成果の概要】
18世紀後半のロシ文学においてヨーロッパの「風景」が果たしている役割、及び「風景」が「絵」、「場面」としてテクストにとり込まれる仕組みを考察した。特にカラムジンとジュコフスキーの作品における「風景」の記述を調査した。
イギリス詩人トムソンの『四季』がロシア文学にもたらした「自然」のイメージに注目し、ジュコフスキーの翻訳とカラムジンの翻訳を比較考察して、前者が詩的翻案的翻訳であり、後者が説明的啓蒙的翻訳である点を指摘した。またカラムジンの自然描写が『四季』の影響の下、自然を享受するよりはむしろ自然のシステムを理解しようとする啓蒙家の世界観を示していることを明らかにした。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
安西 信一 | 東京大学 | 大学院人文社会系研究科 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
宮田 眞治 | 東京大学 | 大学院人文社会系研究科 | 准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2011-04-28 - 2015-03-31
【配分額】4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)