アイヌ語資料の整理と分析研究
【研究分野】言語学・音声学
【研究キーワード】
アイヌ語 / 北海道 / アイヌ語資料 / ビデオ / 音声 / 韻律 / 語彙 / カタカナ / 音声資料 / データベース / 辞典 / ビデオテープ
【研究成果の概要】
1.アイヌ語資料収録・整理
北海道南部の6名の話者の次の様な音声資料をDAT音声テープとHi8ビデオテープに録音した(1)音声見本となる資料、(2)日常会話の見本となる資料、(3)口頭伝承資料。
収録した音声資料については内容目次を作成してデーターベースに打ち込み、一部は光磁気ディスクに保存した。
2.資料の整備・公刊
民話(物語)2、英雄叙事詩5、女性叙事詩1、神謡2、計10編の資料の整備を完了し、そのテキスト計6冊と、英雄叙事詩以外の資料テープ3巻を公刊した。
資料を活用しての分析研究
(1)音声研究:a)録音資料の音声の聴取と音声実験による調査研究を行った。
b)カタカナによる音声簡略表記と精密表記を試作した。
(2)韻律研究:謡われた韻文(叙事詩を含む)と語られた叙事詩の韻律を調べ記述した。
(3)語彙研究:主に沙流方言と静内方言のについて、語句の音形・意味用法・文法機能の研究記述を行った。
研究成果は論文として発表したほか、沙流方言の資料テキストには語句に関する記述を注として入れ、釧路方言のそれには和訳つきの語彙索引をつけた。また沙流方言の辞書を刊行し、その改訂版が印刷中である。
【研究代表者】