人文科学研究におけるテキスト・デ-タベ-スの有効性と応用に関する基礎研究
【研究分野】哲学
【研究キーワード】
デ-タベ-ス / OCR(光学自動読み取り装置) / 検索システム / テキスト分析 / パ-ソナル・コンピュ-タ / OCR(光学自動読取装置)
【研究成果の概要】
平成3年度は以下の3つのテ-マについて研究を行なった。
1.デ-タベ-スの作成:
これまでに試験的に作成したニ-チェおよびディルタイ全集に関するデ-タベ-スについて、その間に判明した様々な技術的諸問題のうち、a)デ-タベ-ス作成作業の効率化、b)デ-タベ-スの汎用性の確保、c)検索作業における動詞の変化形の処理などを再検討した上で、その最終的な完成をめざした。
但し、a)、b)、c)に関して技術的な問題は解決したものの、デ-タベ-スそのものが完全な形で完成したのはニ-チェ全集のVII巻以降、つまり、いわゆる80年代の遺稿に関してであった。
2.索引の作成:
上記の完成したデ-タベ-スの部分に関して実験的に索引を作成し、ニ-チェおよびディルタイ全集、さらに今後作成を予定しているその他の哲学全集に関する包括的な索引作成のための技術的な問題を検討、整理した。
3.ケ-ス・スタディ-の実行:
部分的に完成したデ-タベ-スを、検索システムを改良しながら使用し、試験的にいくつかの小規模のケ-ス・スタディ-を行ない、本格的な作業のノ-・ハウを蓄積した。
4.報告書の作成:
本研究によって得られた、コンピュ-タおよび自動読取装置によるデ-タベ-ス作成上の可能性とその技術的な問題点、さらにデ-タベ-ス利用によるテクスト処理の可能性と問題点について報告書の作成に取りかかった。なお、報告書の完成は作業の締めくくりが年度一杯かかるため、数カ月遅れる見込みである。
【研究代表者】