中国語普通話文法と方言文法の多様性と普遍性に関する類型論的・認知言語学的研究
【研究分野】中国語・中国文学
【研究キーワード】
中国語普通話文法 / 中国語方言文法 / 言語類型論 / 認知言語学 / 対照言語学 / カテゴリー化 / 文法化 / 多様性と普遍性 / 中国語普通語文法 / 語構成と文構成のインターファイス / 中国語のボイスシステム / ヴォイスの転換 / 語構成と文構成のインターフェイス / 周遍性 / データベース
【研究成果の概要】
現代中国語における普通話(標準語)文法に関する理論的研究と方言文法の記述的研究の融合をはかり、様々な文法現象に関する類型論的分析および認知論的解釈とその一般化および理論化を行なった。
具体的に得られた主な研究成果は以下の通りである:
(1)中国語に顕著な意味的双方向性を指摘し、更にそれが非対称的であることを認知言語学的に解釈した。
(2)"把"構文の目的語が"個"を伴う場合について、合理的な解釈を行なった。
(3)"的"構文のメカニズムを助詞"的"の機能拡張と文法化の角度から解釈した。
(4)普通話文法と方言文法の対照研究として、客家語における文末形式"在"を取り上げ、その文法機能を分析した。
(5)中国語のテンス・アスペクトを日本語・朝鮮語との対照研究によって論じた。
(6)中国語の副詞"也"の数量強調機能を日本語の助詞"も"との対照によって論じた。
(7)語構成(造語法)と文構成(構文論)の間に見られる平行性を両者のインターフェイスの角度から論じた。
(8)中国語のボイスの体系を前置詞の機能から総合的に論じた。
(9)中国語の名詞述語文の成立条件を形容詞の機能から論じた。
(10)中国語の諸方言における方向詞のカテゴリー化を分析した。
【研究代表者】