認知症者との合意形成支援システムの研究 - 医療同意、財産管理を例として -
【研究キーワード】
認知症 / 意思決定支援 / 人工知能 / ヒューマンエージェントインタラクション / ロボティクス / 認知症介護 / 意思決定 / 意思推定 / 感情推定 / スマートテキスタイル / エージェント / 認知症ケア / 医療同意 / 生体計測 / 人間拡張 / ロボット / 深層学習 / 合意形成
【研究成果の概要】
認知症の初期のころは本人の意思が尊重されるが、中期、後期になると本人の理解力、判断能力の低下などから家族が判断するようになり、本人の思いが置き去りになる場合も少なくなかった。こういった問題に対して本研究の目的は、AI、ロボット技術などに基づく人間拡張技術により、認知症の人の意思や感情の表出を支援する研究開発を行った。その上で、技術により人間拡張された認知症者の意思の倫理的・法的・社会的受容性、医療介護への経済的なインパクトなどを医療従事者、心理学者、経済学者と検討した。
【研究の社会的意義】
本研究は、中度、重度の認知症者にどのように情報提示すれば状況の認知や判断が適切になされるのか、その上で、認知症者の意思や感情の表出をAIが支援するにはどういった情報を記録する必要があるのか、またAIが支援する認知症者の意思や感情の表出を他者は受容できるのかの解明に取り組むものである。結果として、AI、ロボット技術などに基づく人間拡張技術により、認知症の人が最後まで自分の意思、感情を表出できるよう支援し尊厳のある人生を過ごせる社会の実現にある。国内外の人間拡張技術の研究において類似の例は存在しないことから学術的独自性と創造性は極めて高い。
【研究代表者】