画像処理による視線/顔の向きの検出とユーザ主体型映像通信の実現
【研究分野】情報通信工学
【研究キーワード】
画像処理 / 視線一致 / 顔の向き / 顔の追跡 / アイコンタクト
【研究成果の概要】
本研究では、映像を主とする将来のマルチメディア通信においてユーザ主体型の映像通信を実現するための画像処理技術とその実験システムによる検証を目的としている.ユーザの状況を自動的に検知し、映像内容を制御すれば、臨場感を高め直接対話しているような環境を実現可能と考えられる.具体的には、視線の一致の問題といわれるように映像通信の臨場感を左右する一つの重要な要素はユーザの視線や顔の向きであるため、第一に複数人の視線一致を可能とするユーザ主体型映像通信システムの構築を目的としてきた.これまでの検討を以下に記す.
(1)複数人の視線一致が可能な映像通信システムの構築
テレビ会議での実用上の問題となる視線の自然な一致/不一致を可能とするシステム(MPEC)の構築を行なった。ハーフミラを併せた複数のディスプレに対してカメラ配置の工夫により複数人同志のテレビ会議にて自然な視線の一致/不一致を考えることができる.2つのプロトタイプを構築した.
(2)ロバストな顔の向き/視線の検出/追跡手法の検討
エッジ情報とデフォーマブルテンプレートを用いた顔の自動追跡の手法を提案し実験検討した.
(3)複数人の視線一致が可能な映像通信システム(MPEC)の階層化
これまでの,提案・構築したMPECの拡張を図る.その一つとして,視線一致のとれた会議システムMPECの階層化を図る.この階層化により,多数の遠隔サイトの会合を関連のある人とだけ視線一致をとりながら行うことができる.その基本設計と効果を検証した.
(4)注視点制御手法の検討
Interest Pointの検出は、様々な画像処理にて必要とされる.対称性を考慮したモーメント特徴量により注視すべき点を抽出する手法に関して検討を行なった.
【研究代表者】
【研究分担者】 |
相澤 清晴 | 東京大学 | 大学院・工学系研究科 | 助教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】1995 - 1996
【配分額】6,000千円 (直接経費: 6,000千円)