データマイニングによる高度自己管理機構を有す次世代ストレージアーキテクチャの確立
【研究分野】計算機科学
【研究キーワード】
データマイニング処理 / ストレージシステム / アーキテクチャ / ディスククラスタ / オンライン再構成 / ディスクアレイ / 信頼性 / 連続メディア
【研究成果の概要】
本研究では、高度な自己管理機構を有する記憶システムのアーキテクチャを確立するとともに、年限内に実装を行いその有効性を明らかにすることを目的とする。従来、ストーレッジ空間はサーバ側のファイルシステム配下にあるため、ファイルシステムの改良により、問題解決が試みられて来ていたが、本研究では、サーバ側ではなく、ストーレッジ側にストーレッジ管理機能を実現することを試みる。
昨年度は、ストーレッジ側で行う管理として、ディスクで構成するクラスタにおいて、ディスクの追加や故障の際のクラスタ再構成を行う手法、そのようなディスククラスタを用いて並列Webサーバーを構成する方法、およびディスクアレイ構成を前提とした連続メディアデータに対するディスクリトライアルゴリズムに関して研究を行った。
本年度は、SAN (Storage Area Network)技術をPCクラスタに導入し、大規模データベース処理に適したストレージ仮想化機構を用いた共有ディスクアクセス方式について検討を行い、プロトタイプシステム上にて基本的な実装を行った。さらに、ストレージ仮想化機構による負荷分散処理方式および動的負荷投入方式について検討を行った。提案する負荷分散方式の有効性を確認するため、並列データマイニング処理を取り上げ、PCクラスタ上に実装し、評価を行った。
ストレージ仮想化機能により、SAN上に分散されたオブジェクトは複数のホストコンピュータから仮想的に一つのオブジェクトとして共有されることになる。このためノード間のデータ量スキューは仮想化機構によりほぼ吸収うすることが可能なことを実験結果から確認した。また、各ノードのCPU性能の違い等による演算処理のスキューもストレージ仮想化機構によりある程度吸収できることを確認し、ストレージ側においての負荷分散機構としてストレージ仮想化機構が有効な方式であることを示した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
根本 利弘 | 東京大学 | 生産技術研究所 | 助手 | (Kakenデータベース) |
中野 美由紀 | 東京大学 | 生産技術研究所 | 助手 | (Kakenデータベース) |
横田 治夫 | 東京工業大学 | 大学院・情報理工学研究科 | 教授 | (Kakenデータベース) |
吉田 浩 | 富士通株式会社 | FS事業本部・FSシステム事業部・開発部 | 部長(研究職/">(Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(S)
【研究期間】2001 - 2005
【配分額】57,850千円 (直接経費: 44,500千円、間接経費: 13,350千円)