地理空間情報とビッグデータを活用したダイナミックジオデモグラフィクスの実現
【研究キーワード】
ビッグデータ / モバイルデータ / ジオデモグラフィクス / 人流 / 移動体データ / ライフスタイル / 新型コロナウイルス / 経済分析 / 地理空間情報 / 携帯電話 / ジオデモグラフィックス / 時系列 / 属性推定
【研究成果の概要】
今年度は昨年度までに実現した既存のジオデモグラフィクスデータを用いること無く、独自の手法で各人に属性を与える技術が実現した。国勢調査などの既存統計が保有する居住者に関する属性を各ユーザに与えるだけでなく、家計調査や住宅・土地統計調査に基づいて各ユーザに年収や貯蓄額などの属性を与えることが実現した。また、これを実現するために町丁字や地域メッシュ単位の高精細な所得・貯蓄を推定可能なデータ整備の方法も開発することができた。さらに、各ユーザの所得に基づいて、滞留点で消費する消費金額を推定するとともに、地域メッシュ単位で各メッシュでの来訪者1人当たりの時間あたり消費額を推定し、その値に基づいてメッシュをクラスタリングすることで、来訪者の消費額に基づいた地域分類を行う技術の検討も実施した。
また、2019年~2021年の人流ビッグデータに以上の成果を応用することで、コロナ禍前後における日本全国の消費動向を小地域(3次・4次メッシュごと)ごと、また消費品目(小売業、飲食業、宿泊業等)ごとに推定し、コロナ禍による経済的影響を、地域別・品目別に把握・分析するためのデータセット開発を行った。
さらに本研究で得られたデータの応用的研究として、防災や経済分析などの分野での活用を行った。
加えて、最終年度に実施を予定している国際展開の可能性を明らかにするためのヒアリング調査を引き続きオンラインで実施した。今年度も昨年度から引き続き、韓国国土研究院 空間情報社会研究本部(大韓民国)、ハーバード大学都市デザイン学部(米国)、アジア工科大学院(タイ)の研究者を対象にヒアリングを実施するとともに、来年度以降も継続する旨を確認した。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
小川 芳樹 | 東京大学 | 空間情報科学研究センター | 助教 | (Kakenデータベース) |
宮澤 聡 | 東京大学 | 空間情報科学研究センター | 協力研究員 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】挑戦的研究(萌芽)
【研究期間】2019-06-28 - 2023-03-31
【配分額】6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)