高信頼性を要求される常時起動デバイスの特性変動の実測評価と動作レベルのモデル化
【研究キーワード】
常時起動デバイス / 信頼性 / 経年劣化 / 特性ゆらぎ / IoT
【研究成果の概要】
本研究は「高信頼性を要求される常時起動デバイス(集積回路、LSI)の特性変動の実測評価と動作レベルのモデル化」を行うことを目的としている。経年劣化や特性ゆらぎが性能に及ぼす影響は微細化・高集積化に伴って大きくなっている。経年劣化データの取得には温度や電圧などを上昇させる加速試験が一般的に行われているが、これには専用の高価な測定系を用いており長時間占有することはできず、多数のデバイスを測定しようとすると1つのデバイスに対しては長くても数時間程度の特性変動しか測定することができないという問題がある。そのため、近年爆発的に増えているIoT,IoEなどの常時起動が必要な機器において、マイコンやFPGAなどの低電力機器のみで測定系を組み長時間にわたる特性変動データを取得することは信頼できる劣化モデルの作成において必須である。このよう
な低電力機器のみを用いて一般的なリング発振回路における連続する1か月超の長期にわたる劣化データを様々な動作電圧や温度のもとで測定した結果を収集できるようになっている。また、リング発振回路と同じ製造テクノロジを用いたトランジスタにおいて長期間劣化を含む劣化モデルの回路シミュレーション環境での表現方法(コンパクトモデル)を提案している。長期測定に関する多くの知見も今年度に研究分担者によって蓄積されており、今後も引き続いてCMOSテクノロジによる測定対象回路とその測定データ評価・活用手法の確立を行いたい。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
西澤 真一 | 福岡大学 | 工学部 | 助教 | (Kakenデータベース) |
小林 和淑 | 京都工芸繊維大学 | 電気電子工学系 | 教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2018-04-01 - 2023-03-31
【配分額】4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)