統計的方法の基本的枠組み及びその方法に関する研究
【研究分野】統計科学
【研究キーワード】
統計的予測 / 非定常時系列 / 非正規推測論 / ノンパラメトリkック法 / モデル選択 / 離散モデル / ゲノム解析 / 統計的決定理論 / ノンパラメトリッフ法 / 予測限界 / ノンパラメトリック法 / AIC / 大偏差近似
【研究成果の概要】
統計的推測statistical inferenceの理論は20世紀中に大きく発展したが、最近ではそれはほぼ完成の域に達し、従来の枠組みの中では研究によって得られる成果は少なくなっている。現在、統計的方法の基本的枠組みを見直し、新たな方向を打ち出すことが求められている。この研究はそのような模索の一つであり、参加者によってそれぞれ多様な問題が取り上げられ、さまざまな成果が得られている。
統計的推測理論の模索の中で、新しい応用分野が新しい問題を提起し、それに対する適切なモデル化、解析法を求められていることが重視されなければならない。
それは臨床試験、グノム解析、画像処理、言語分析、金融工学などの分野である。これらの分野を通じて問題になることは、しばしば十分統一的に管理されていない大量のデータが存在し、それに対して比較的単純な確率モデルをあてはめることができないことである。またデータ相互に複雑な相関構造が存在し、またその分布もしばしば明確に正規分布とは異なっている。それについて想定されるモデルはしばしば非常に多数の母数を含み、またそれについて正則条件が満たされなくなる場合も少なくない。これらのデータをどのように解析するかは難しい問題である。この中の若干の問題についてはこの研究の中で具体的な成果が得られている。
現実の問題については、抽象的に「母数についての推測」を考えるのではなく、具体的な「意思決定」と結び付けて論ずることが必要である。そのために抽象的な枠組みで考えられた「統計的決定理論」をより具体的な決定ルールを与えるような形で解かなければならない。この研究の中でもそれについて若干の成果を得た。
【研究代表者】