人工衛星データ活用のための東アジアの植生調査
【研究分野】環境動態解析
【研究キーワード】
国際研究者交流 / 中国:韓国 / 森林 / 現地調査 / リモートセンシング / 東アジア地域 / 人工衛星データ / 植生
【研究成果の概要】
東アジア地域の森林は,人為的や環境変化などにより年々減少していると言われている。本研究では,人工衛星によるリモートセンシングならびに現地調査により,植生の定量的評価を行った。また,東アジア各国の研究者と共同で現地調査と討論を行い,植生データ,分析技術,研究成果を共有した。
1.衛星データによる森林の定量的評価方法を開発した。高分解能衛星IKONOSのデータから,森林資源である個々の樹冠を抽出し,GIS用データを作成した。さらに,立木密度の分布パターンを定量化する地球統計学的手法を開発した。また,広範囲のNOAA衛星の3年間のデータを使って,各場所の植生季節変動パターンを分類する手法を開発した。
2.日本だけでなく韓国でも被害が拡大しているナラ枯れの現地調査を行った。中国東北部でブナ科植物の分布状況を調査し,ナラ枯れのリスクアセスメントを行うための基礎調査を行った。高分解能衛星データを使ったナラ枯れ被害の検出技術を開発した。
3.韓国,中国および日本において各国研究者が一堂に会して議論を行い,各自の衛星データ解析技術及び研究成果を共有した。
(1)2004年10月に韓国木甫において開催された東アジア生態学国際会議EAFESで,一つのセッションを企画し,発表を行った。
(2)2005年7月に韓国ソウルにおいて開催された地球科学とリモートセンシング国際会議IGARSSで,一つのセッションを企画し,発表を行った。
(3)2005年10月に中国北京において中国の研究協力者が運営した第9回物理的測定とリモートセンシング国際会議ISPMSRSで発表を行った。
(4)2005年11月に韓国および中国の研究協力者を招へいし,金沢大学でリモートセンシングと森林に関する国際会議を開催した。
【研究代表者】