❏文芸諸ジャンルにおけるリアリティ表現の比較に基づくリアリズム概念の総合的再検討(16H03365)
【研究テーマ】美学・芸術諸学
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2016-04-01 - 2019-03-31
【研究代表者】田中 純 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10251331)
【キーワード】リアリズム / リアリティ / イメージ / 情動 / 再制作 (他20件)
【概要】本研究においてはまず、写真や映画、音楽にまで分野を広げてリアリズム概念の歴史的分析を試み、とくに社会主義リアリズムの国際比較を行なった。さらに、R・バルトの「現実効果」概念の思想史的吟味にもとづき、現代美術やマンガにおける現実空間再現の方法、身体芸術における「身振り」の情動喚起作用、劇場空間の仮想的現実性といった観点から、リアリティ表現の技法が身体に与える効果を考察した。これらを踏まえ最終的に、現...
❏建築考古学と尺度論によるロマネスク建築像の再考(24246101)
【研究テーマ】建築史・意匠
【研究種目】基盤研究(A)
【研究期間】2012-04-01 - 2017-03-31
【研究代表者】西田 雅嗣 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 教授 (80198473)
【キーワード】西洋中世建築 / 建築考古学 / 尺度論 / クリュニー / シトー会 (他21件)
【概要】フランス南ブルゴーニュの小規模ロマネスク教会堂8棟と、プロヴァンス地方のセナンク修道院の建築について、精密測量機器を用いた実測調査を主とした建築物の詳細な考古学調査を実施し、詳細で正確な実測図を作成した。成果物は、建物所有者やフランス各関係方面と共有し、修復にも貢献した。調査結果を踏まえた尺度論でのロマネスク再検討では、計画と表現の双方における数の重要性を浮き彫りにし、セナンク修道院の調査は、中世...
❏古代ローマの彫刻コピー工房の研究――3次元ディジタルデータの取得と応用(23320040)
【研究テーマ】芸術学・芸術史・芸術一般
【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2011-04-01 - 2015-03-31
【研究代表者】芳賀 京子 東北大学, 文学研究科, 准教授 (80421840)
【キーワード】芸術諸学 / 美術史 / ギリシア彫刻 / ローマ美術 / 3D形状比較 (他8件)
【概要】本研究では約40体の古代彫刻を±50μmの精度で3D計測し、3Dモデル化した上で、非常に精密な形状比較を行った。結果、古代ローマのコピー工房が彫像の頭部や手足を特に正確にコピーしたこと、形状の正確さとは別に、コピーには数%のスケールの変化がつきものであること、しかしスケールをそろえれば頭部など正確なパーツの誤差は2mm以下で彫られていることが判明した。こうしてローマ時代のコピーを通してギリシアのオ...