ナルコレプシー類縁疾患の臨床的特性・治療反応と社会生活への影響に関する調査研究
【研究分野】精神神経科学
【研究キーワード】
ナルコレプシー / 情動脱力発作 / 特発性過眠症 / 事故 / 反復睡眠潜時検査 / 夜間睡眠 / SF36 / 睡眠構造 / 日内変動 / QOL / Epworth sleepiness scale / 覚醒維持薬 / 経頭蓋磁気刺激 / ヒト白血球抗原 / 交通事故 / 治療反応
【研究成果の概要】
ナルコレプシーとその類縁疾患における眠気重症度、夜間睡眠構造、治療反応と、疾患カテゴリー、ヒト白血球抗原(HLA)指標、髄液オレキシンとの関係、ならびに対象疾患の生活の質(QOL)について検討した。その結果、ナルコレプシーでの夜間睡眠の分断・浅化は情動脱力発作を有する症例群に典型的であること、眠気重症度とREM 睡眠易発現性は髄液オレキシンの分泌低下と結び付いていること、ナルコレプシー関連疾患では、カテゴリーごとに眠気症状の程度と治療反応性に差があることがわかった。また、過眠症群でのQOLは過眠重症度との関連は乏しく、周囲(家人、職場や学校)との関係ならびに理解度と関連が強いことがわかった。また、過眠症群では治療後もQOLの一定の改善はみられなかった。したがって、本疾患群でのQOL保持には、眠気重症度よりも周囲の理解・サポートが重要であることがわかった。
【研究代表者】