早期自然流産後の女性と配偶者の喪失,悲嘆とその支援に関する研究
【研究分野】臨床看護学
【研究キーワード】
自然流産後 / 夫婦関係の変化 / 悲嘆 / 喪失 / 実態調査 / インターネット / カップル / 援助システム / 流産後カップル / 流産後の援助 / 流産体験者の会 / ホームページ / 早期自然流産後 / 女性 / 男性 / 支援システム / 自然流産
【研究成果の概要】
自然流産した日本人女性とその配偶者の喪失,悲嘆の実態を把握し,実状に合った援助システムを考案することを研究目的とした。
平成14年度は,面接調査に着手し,流産前後のカップルの状況や受けた援助の実際,課題等を把握した。援助の試みとして,インターネットのホームページ:http//web.sfc.keio.ac.jp/〜takenoue/「流産を経験された女性&男性のためのページ」を作成し情報提供とインターネットやメールを介した援助を開始した。
平成15年度は,神奈川県かながわ女性センターにおいて面接による聞き取り調査と相談活動を開始し,その指導の際に使用するリーフレットを作成した。また,インターネットのホームページに見る流産後女性たちの喪失,悲嘆の実態と癒しについての調査を行い,流産・早産に関するインターネットのホームページ数が増加傾向にあり,インターネットを介した援助の可能性があることが明らかになった。
平成16年度は,流産体験者の会(ポコズママの会)の創設とその活動の支援を行った。この体験者の会のサポートを受けてインターネットのホームページ経由でアンケート調査を行った。その結果,病院・産院での援助・配慮が不十分であること,万人に合う援助はあり得ないので援助の個別化が必要であること,流産体験者同士の情報交換や支え合いが有効であること,インターネットのホームページを介した援助による効果が得られる可能性があることなどが明らかになった。
これらの研究成果は国内外の学会で発表した。今後は本研究で得られた知見を医療現場へ還元するとともに,医療者と患者(体験者)が協力して,医療施設以外でも自然流産後の女性と配偶者らの意志を尊重し,彼らの持てる力を発揮してもらい,地域社会を巻き込みながら現実のビーズに合った援助システムを創りあげていく必要があると考えており,研究を継続する予定である。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
佐藤 珠美 | 日本赤十字九州国際看護大学 | 看護学部 | 助教授 | (Kakenデータベース) |
辻 恵子 | 慶應義塾大学 | 看護医療学部 | 助手 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2002 - 2004
【配分額】3,800千円 (直接経費: 3,800千円)