ヒトiPS細胞を利用した次世代栄養環境リスク評価系の開発
【研究キーワード】
DOHaD / iPS細胞 / アミノ酸 / 膵臓 / 糖尿病 / 妊娠 / DOHAD / ヒトiPS細胞 / メチオニン / マウス / 微量元素 / DoHAD / iPS / 栄養環境 / リスク評価
【研究成果の概要】
我々は、ヒトの発生分化を模倣するiPS細胞を用いて栄養環境リスク評価系を構築し、栄養の過不足が臓器形成・機能に与える影響を定量的な評価を目指した。ヒトiPS細胞を用いた検討から単一アミノ酸を膵臓分化中期に単独で制限することでインスリン分泌臓器である膵臓β細胞への分化が阻害されることを見出した。これらは母親の摂取カロリー不足による子の糖尿病発症リスクの主原因と考えることが出来る。さらに、妊娠マウスを用いた検討で胎生期に限られた期間の単一アミノ酸制限が仔マウスの糖代謝異常を引き起こすことを見出した。以上より、iPS細胞分化系は胎生期における栄養環境リスク評価に充分に利用可能であることが確認できた。
【研究の社会的意義】
本研究で開発したヒトiPS細胞分化系を用いた栄養環境リスク評価系とマウスを用いた検証手法を利用することで、胎生期の至適栄養環境を探ると共に糖尿病発症リスクを軽減する栄養介入法を見出すことが可能となり、健康寿命延伸研究を進める上での有用なツールとなる。
【研究代表者】
【研究分担者】 |
賈 慧娟 | 東京大学 | 大学院農学生命科学研究科(農学部) | 特任准教授 | (Kakenデータベース) |
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【研究種目】基盤研究(B)
【研究期間】2018-04-01 - 2021-03-31
【配分額】17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)