スマートホームケア構想実現のための非侵襲的リキッドアセスメント技術の開発
【研究キーワード】
スマートホームケア / リキッドアセスメント技術 / バイオセンサ / バイオマーカー / 高齢者
【研究成果の概要】
(1)慢性脱水:健常人を対象に皮膚タウリン検査値の日内変動・日間変動を調査した。その結果、日内変動は変動係数0.053、日間変動は変動係数0.062といずれも極めて安定していることが明らかとなった。
(2)褥瘡感染:すでに明らかにしている5遺伝子(Nppb, Itgb6, Cpne4, Eml5, Itsn1)について、創傷感染モデルラットの新鮮滲出液からmRNAおよびタンパク質の検出・定量を試みた。その結果、Itgb6 mRNAが正常治癒とクリティカルコロナイゼーションを判別する新鮮滲出液マーカー候補として同定された。
(3)尿路感染:プトレシン、インターロイキン6、ヘパリン結合タンパク質をマーカー候補として、泌尿器科に通院する女性患者を対象に初尿と中間尿における併存妥当性を検証したところ、いずれの因子でも初尿中濃度は中間尿中濃度に強く相関しており、中間尿の代わりに初尿を用いた検査が可能である可能性を示した。
(4)誤嚥性肺炎:誤嚥性肺炎を有する患者3名、対照群3名を対象に頬粘膜から採取した唾液に含まれるたんぱく質を網羅的に解析した。その結果、3042種類のたんぱく質が同定され、内326種類は誤嚥性肺炎群のみに、58種類は対照群のみに検出された。
これらの知見を基に、さらなるマーカー因子の絞り込み並びに検出方法の開発に取り組んでいく。
【研究代表者】