家での暮らしに関する臨床推論力を高める遠隔VR環境を通じた協調学習プログラム
【研究キーワード】
家での暮らし / virtual reality / シミュレーション / 臨床的推論 / 教育プログラム
【研究成果の概要】
本研究の目的は、アセスメント対象者の「家での暮らし」に関する看護学生の臨床推論力を高めるため、Virtual reality(以下、VRとする。)環境を用いた協調学習を円滑に行う遠隔シミュレーション教育プログラムを開発することである。初年度は、協調学習の方法論を活用したVR遠隔シミュレーション教育プログラムとシステムを構築することを目的として、研究班会議を合計7回開催した。学生が (1) 家の中の様子から対象者の状態を推定し、(2)疾病や健康課題を予測すると共に、 観察すべき家の中のポイントを理解し素早く(1)(2)を実行の3段階の能力を獲得できるようにVR教材を開発した。なお、対象者は世帯人数と観察ポイントを拡充させるために独居、夫婦2人暮らし、3人家族を設定した。また、VR環境内で体験者である学生が自身の家庭訪問の様子をネット越しに教員やグループ学生と共有し、音声・視点のやり取りを同期的に行えるシステムとして、Zoomを活用する方法論について検討した。現在、VR教材を分かりやすいものとするために、色調や映写時間の修正を行っているところである。また、2年目に実施するパイロット調査に向けて、評価項目の選定、尺度の日本語訳の作成を行っているところである。学生の自己評価の尺度に関しては、古い尺度は作成者の使用許諾請求が困難であったため、使用許諾不要のNational League for Nursingの尺度を日本語に翻訳して使用する予定である。
【研究代表者】