エネルギー蓄積型persisterの形成機構の解明および根絶技術の開発
【研究キーワード】
persister / エネルギー代謝 / ATP / 乳酸デヒドロゲナーゼ / SOS応答 / 抗菌薬抵抗性 / DNA修復 / 大腸菌 / persiter / Persister / 形成機構 / 根絶技術 / トランスクリプトーム解析
【研究成果の概要】
細菌集団の一部でpersisterと呼ばれる休眠状態の細菌が存在しており、抗菌薬から生き残ることが知られている。本研究では、大腸菌をモデル細菌株として用い、ldhA発現を起点としたエネルギー蓄積型persisterの形成メカニズムを明らかにすることを目的とした。ldhAを過剰発現させた結果、SOS応答の制御遺伝子recAの発現量が有意に増加すること、および抗菌薬処理後のヒドロキシラジカルの産生量が抑制されていることが示された。これらの結果から、ldhA発現によりATPが蓄積され、DNA損傷時にSOS応答を介したDNA修復が活発に起こり、抗菌薬投与下でも生存できることが示唆された。
【研究代表者】
【研究種目】基盤研究(C)
【研究期間】2019-04-01 - 2022-03-31
【配分額】4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)